企画営業部 第2部 部長 佐藤 / 次長 松原
お客様指定の個数を納品するのとは
違った緊張感がありますね。
2020年春に発売した『エコバッグになるハンカチ』。
商品開発のきっかけや、一貫してこだわり続けた商品のコンセプトが明かされます。

わざわざエコバッグを持ち歩くのは面倒?
『エコバッグになるハンカチ』という商品を作ることになったきっかけは?
「レジ袋有料化」が2020年7月から義務化されると知ったことがきっかけとなりました。
SDGsの一環として、弊社としても取り組めることはないかという思いは前々からありました。
そこで、レジ袋有料化をテーマにできること…ということで、2019年の夏頃から検討を始めた結果、新しい切り口でエコバッグを開発することになりました。
どんなエコバッグを作ろうと思ったのでしょうか?
レジ袋有料化が始まる前から、エコバッグの需要自体は高まっていました。
特に女性は意識して普段からエコバッグを持ち歩く方も多くなっていたと思います。しかし男性の場合はまた違うのですね。
男性は女性に比べると、普段の持ち物は少なく、手ぶら派もいるくらいです。「わざわざエコバッグを持ち歩きたくない」という方も結構いらっしゃいました。そこで「男性でも持ち歩きやすいエコバッグ」を作ろうという話になりました。
普段の荷物が少ない男性が持ち歩いているものとは…まずスマホや財布。
その他にポケットに入れるものは?と考えたら「ハンカチ」だったのです。
普段持ち歩くハンカチがそのままエコバッグになったら、男性でも気軽に使いやすいのではないかと。

ハンカチとしての違和感を限りなくゼロに。
商品の特徴を教えてください。
綿素材でできているのが特徴ですね。
あくまでも「ハンカチ」として使うことも前提に作っているので、吸水性も意識しました。
一般的なエコバッグは、ポリエステル製などが多いのですが、これは綿素材なので普通に洗濯することができます。衛生面が気になる人にもおすすめです。
商品を開発する上で特にこだわった点は?
一番こだわったのは「薄さ」と「耐久性」をいかに両立させるかというところです。
普段持ち歩くハンカチと同じような感覚で…というのが商品のコンセプトなので。
どんなに薄くても強度がないとエコバッグとしては使えないですし、どんなに容量が大きくて丈夫でもハンカチとして自然に持ち歩けないと意味がないので。
発売されている商品は2種類ありますが、それぞれの違いは?
「巾着タイプ」の方は結構大きめのサイズで、4キロくらいは耐えられます。持ち手は薄いテープ仕様なので、腕にかけて歩くこともできます。こちらは女性でも使いやすい容量とデザインになっています。

「薄さ」と「耐久性」を実現するために。
開発・生産する上で苦労したことはありますか?
一つで二役の機能をもつ商品なので、生地選び、サイズや仕様、畳み方などの検証を繰り返し、こだわりポイントを実現させたことです。
ハンカチとして違和感がないくらいの「薄さ」を実現するのが大変でしたね。
ポケットに入れた時に分厚さが出ないようにするために、持ち手の部分もかなり工夫しました。
最初に試作した時は、持ち手の抜き穴部分が厚くなってしまったり、テープの部分がかさばってしまったり畳んだ時にどうしても違和感が出てしまって。
耐久性も常に考えないといけないので、縫い方を工夫できるようなミシンを探しに中国まで行って探したりもしました。
あとは工場選びも大変でした。単純に「布」を扱っている工場ならどこでもできると思いがちなんですが、実はミシンのピッチも物によって違ったりするんです。
今回の製品に適した工場を探して、サンプルを作って、検討して…という流れを何社ともやりました。
商品を開発して嬉しかったことは?
2020年7月のレジ袋有料化に伴って、テレビや雑誌でも積極的に「エコバッグ特集」をしていました。新聞・雑誌・テレビといった複数のメディアで、『エコバッグになるハンカチ』が紹介された時は嬉しかったです。
メディア効果もあって、売り出した時の反響は大きかったです。